2011/01/15

Intel Active Management Technologyを使ってみた

kvmの実験用に購入したIntelのDQ45CBですが、搭載されているQ45チップセットがvProに対応しています。このvProを使用することで、外出先からパソコンの電源制御やBIOS操作ができるとあるので、試してみることにしました。
今回試すのは、Intel Management Engineを設定し、外部から電源制御を行えるようにすることです。


では、まずハードウェア側の準備から始めましょう。やることは下記の3つです。
(1)Management Engineを有効にする(現在の設定が無効になっている場合)
(2)パスワードの設定
初期パスワードが設定されていますが、初期パスワードはみんな書くのを遠慮しているので、自分で調べるか知っている人(最終的にはIntelの人?)に聞いてみて下さい。ちなみに、今回は自分自身で調べてみました。調べると出てくるものです。また、パスワードの強度についてですが、(1)英字/数字/記号を含む、(2)8文字以上であること、が条件なので、忘れないようにしましょうね!
(3)ネットワーク設定
DHCPのままでも後で見つけられるのですが、安定的な管理のためには固定IPにした方が良いでしょう。あと、外部から接続するときのためにゲートウェイは忘れずに! LAN内からしか繋がないのなら、少し歩いて自分で電源ボタン押しにいけばいいでしょ(ぉ
(4)その他の設定
ある場合とない場合があるので、都度説明します。

では具体的な手順についてです。

F2を押してBIOSに入り、メニューから「Intel(R) ME」を選択しましょう。
設定画面に入るときにパスワードを設定します。
パスワードの設定が終わると、メニューに入れるようになります。

続いて、「Intel(R) Active Management Technology Configuration」のメニューからネットワークを設定します。
追加の設定ですが、プロビジョニングの設定を行いましょう。
同じ階層に「Provisioning Configuration」というメニューがあります。
「Enterprise」となっているところを、「Small-Medium Business」に変えておきます。
この状態でBIOSを保存しましょう。

ここまでできたら、ハードウェア側の準備は完了です。
あとのお楽しみのために、一度電源を落としておきましょう。

続いて、Intel AMT Developer Tool Kitを以下のURLからダウンロードします。

Download the latest version of Manageability Developer Tool Kit
http://software.intel.com/en-us/articles/download-the-latest-version-of-manageability-developer-tool-kit

ダウンロードしたMSIをインストールすると、下記の3つのプログラムが入ります。
・Manageability Commader Tool
・Manageability Connector Tool
・Manageability Outpost Tool
ここでは、このうち"Manageability Commader Tool"というプログラムを利用します。


で、起動したのがこの画面。


さっき登録したIPアドレスとパスワードを利用して、このツールに登録します。
IPアドレスをDHCPで取得させる場合は接続先IPが分からないので、DHCPのスコープを入力してStartを押しましょう。
たぶん出てきます(笑)


追加が完了したら、左ペインに現れたマシンをクリックすると、右ペインが「Connect & Control」というウィンドウに変わります。
さっそく接続してみましょう。Connectボタンを押してみます。


つながったよ兄さん!!


さっそくツリーの中を見てみます。資産情報からハードウェア情報までちゃんと見えてます。


さて、今回のお目当て、リモート制御機能です。
タブを「Remote Control」に切り替えます。


そこに現れた「Take Control」というボタンを押すと、Serial Over LANで画面制御ができるようになります。
画面を良くみると、「IDE Redirect」という項目が表示されており、その脇にイメージファイルが指定されていることから、
うまく使えばリモートでのインストールだってできそうですね。


とりあえず立ち上げてみましょう。
「Remote Command」のメニューから「Remote Reboot to BIOS Setup」を選んでみます。
なぜ普通に起動しないかって?そりゃ一番分かりやすいからですよ(笑)
右上に表示されていた状態がSoft off(S5)からFull Power(S0)に変わり、しばらく待つとちゃんとBIOSの画面になりました。
Serial over LANなので、画面レンダリングが昔のパソコン通信を見ているようです。

外出先から自宅にVPNが張れれば、あとはほぼ思いのままです。